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【プロフィール】 

宮谷 直子
(ミヤタニ ナオコ)
元神戸芸術工科大学プロダクト・インテリアデザイン学科 実習助手






 
【大きなこだわり】

ロール式のお風呂のフタは曲げて立てると自由な形で自立できます。
1枚の自由自在に形が変形し自立するモジュールを底板に巻きつけたコンテナ/サイドテーブルです。

この作品はDesign Soilの活動内で制作した作品です。
Design Soilは、2010年にスタートした神戸芸術工科大学のデザインプロジェクト。これまでの「当たり前」を超えていくため、大学というニュートラルな場から、実験的なテーマに取り組みます。
若手教員と学生が「教える」「教えられる」という関係ではなく、”Design Soil”というデザインレーベルを背負う仲間として、活動を続けています。

2018年のテーマは「Fantasia
1977年に刊行されたブルーノ・ムナーリの『ファンタジア』は、デザインやアートを学ぶ多くの者にとっての座右の書です。
偉大なデザインの先生であったムナーリは、この本を通して、世界をよく観察することの大切さと世界を面白くする視点の持ち方を、やさしい言葉で教えてくれます。


元々この構造は木工でジャバラを作る技法としてあるものですが、シェルフ扉以外にこの技術で転用されたものがないため、他の家具に置き換えた時にどのような可能性かあるか試みました。



【小さなこだわり】

制作数は1つ、、は少ないので2つ、、、。展示するなら2つより3つ。という感じでLow / Middle / Highの3種類を制作。
3種類作るために240本程パーツを制作しました。
ここに来て、この構造を使った家具があまりない理由にコスパが悪すぎる事が挙げられます。

四角に近い楕円はただ角を丸めるのではなく、まっすぐのラインは少しだけ弧を描いたうえでブレンドをかけた角Rになっています。

形が自由に変形するというポイントからぐにゃぐにゃした底板にすべきだったのかもしれないのですが、実験的とは言えど、インテリアの一部として成立する実用的な部分は外せませんでした。

Low には雑誌、Middleには土のついた野菜、Highにはペットボトル4本と猫の餌袋がガサッと入ります。

1本1本の木材のパーツは見える部分の幅が12mm,15mm,20mmくらいで検討した結果15mmのものが美しく見える幅として採用。

パーツを通した紐がそのままコンテナをぐるぐる巻いて固定する役割を果たしているのもポイントの1つ。


テーブルトップ兼ふたの角の部分をなだらかに2mmほど落としています。



【主催者からのコメント】
cominng soon ...